[新型コロナ関連論文]物理的な障壁を用いた屋内環境におけるCOVID19感染症の伝搬の軽減

[新型コロナ関連論文]物理的な障壁を用いた屋内環境におけるCOVID19感染症の伝搬の軽減

2021.07.26

 

 COVID-19の正常化段階における、COVID-19感染者からの飛沫またはエアロゾル粒子は、潜在的な感染原因と見なされています。

 人口密度の高い場所において、十分な空気の換気を提供しつつ、感染症の伝搬リスクを軽減する戦略を適用する必要があります。

 その戦略の一例として、物理的な障壁の利用があります。

 本研究では、良い換気デザインと供給空気量と共に、オープンオフィス環境におけるエアロゾル粒子の飛散に関する物理的障壁の高さの影響を調査し、感染症伝搬リスクを、いくつかの感染源のシナリオと、異なる場所での粒子濃度シミュレーションを用いて評価しました。

 その結果、効果的にウィルスの伝搬を防ぐためには、机の表面から最低60㎝以上の障壁の高さが必要であると判明しました。

 また、出口から4m以内の個人用の仕事場(日本の場合は、机か)には、適切な換気と共に、70㎝の障壁の高さが考慮され、72%の感染症伝搬リスクの減少が可能であるとわかりました。

 しかしながら、個人用の仕事場(机)が、出口から4mよりも遠く離れている場合、物理的な障壁の効果は十分ではない可能性があるようです。

 本研究は、低コストなCOVID-19伝搬リスクの軽減戦略としての様々な高さのシナリオの物理的な障壁の論理的な分析を提供しています

 ご興味をお持ち頂けましたら、以下のリンクをご参照下さい。

 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S221067072100456X