全国の書店員が選んだ一番売りたい本 百田尚樹

2013.09.25

全国の書店員が選んだ一番売りたい本 百田尚樹

商品の詳細オススメの本です。1ページ1ページに無駄が無くこの時代の日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパの考え方を知る事も出来ます。企業のトップの考え、社員の熱意、本屋さんが選んだ理由が分かります。この本ってたくさんの事を考えさせてくれる本当に素晴らしい1冊(上下巻)です。


<受賞スピーチ>「海賊とよばれた男」のモデルとなった出光佐三、それを支えた出光興産、昭和20年に戦争に負けて、日本をこれから復興させていこうとした多くの人たちの生き方が本当にすばらしくて、なんとか忠実に伝えたいと思って書いただけです。海賊とよばれた男たちを一人でも多く読者に伝えたいという思いで、多くの書店員のみなさんに選んでいただいたのだと思います.。―東日本大震災で日本が暗い状況になったことが、この本を書いたきっかけになったんでしょうか?
 絶対そうです。震災後、しばらく小説家として何を書けばいいんだろう、どういう物語を世に問うべきなんだろうと悩んでいました。ちょうどそのころに日章丸事件(昭和28年に出光興産が大英帝国と国際石油資本の支配に挑んだ事件)を知りました。戦後の出光の死にものぐるいの生き方、もちろん出光だけじゃないです。昭和20年代に日本が戦争で壊滅的に痛手を受け、そこからわずか20年でアメリカに次ぐ世界第二の大国に復活した。
 この生き方を今のニッポン人に一人でも多く伝えたい。いま現在生きているぼくらにも、その時代の父や祖父のDNAが根づいているはずなんでね。我々はあのどん底から(彼らが)築きあげたこの豊かな時代にあぐらをかき、豊かさをほおばっているだけではだめだ。ぼくらも次の世代の自分の子どもや孫たちに、日本(の未来)を送っていかなきゃいけないという思いがありました。
 バブル崩壊、リーマンショックで経済が右肩下がりになっていった。そのとどめに東日本大震災があって、日本全体が一瞬自信を失った状態になりましたが、「ちょっと待ってくれ、そんなもんじゃないぞ日本は」と。68年前はもっとひどいところから日本はきっちり、そして見事に立ち直った。ぼくらはそれをやってのけた人たちの子どもであり孫なんだ。そして必ず(人々は)立ち上がれるという思いで、この本を書きました。―執筆中に体調を崩されたと
 もう元気です。回復するのに半年かかったんですけど、えらそうなこと言うて自慢にもならないですけど、胆石発作で3回救急車で運ばれました。1回目に一刻も早く手術が必要だと言われましたが、ちょうど執筆が佳境に入ってるときだったんで、入院の10日間がもったいなくて。がんばった末に2回また運ばれまして、最終的には入稿したあとに手術しました。
 手術してから1カ月ぐらいお腹からずーっと血が流れてましたが、その間ずっとゲラの直しで、もう血ィ流しながらやりました。いやあ、血ィが流れるというのは大変ですね。

※何度も読み返したくなる読書の秋 部長